築45年のリノベ現場から感じた、木造住宅の魅力とは
先日、築45年の木造住宅のリノベーション工事が無事に終わりました。
工事を終えて改めて感じたのは、
「やっぱり日本の家は、木の家がいいな。」
ということです。
今回は、その現場で感じたことも交えながら、私が木造住宅にこだわり続ける理由についてお話ししたいと思います。
住宅には、大きく分けて
- 木造
- 鉄骨造
- RC造(鉄筋コンクリート造)
という3つの構造があります。
さらに木造の中にも、私たちが採用している「在来工法(木造軸組工法)」や、「2×4(ツーバイフォー)工法」など、いくつかの種類があります。
その中で、FU設計工房が在来木造を選んでいる理由はとてもシンプルです。これまで最も多く携わってきた工法であること。そして何より、私自身が木という素材が好きだからです。
1.豊富な材料が選べること
在来木造の魅力のひとつは、使える材料の選択肢が非常に多いことです。日本の住宅資材の多くは、昔から使われてきた「尺モジュール(910mm)」を基準に作られています。在来木造は、この寸法体系と相性が良いため、建材の種類が豊富で、必要な材料を選びやすいというメリットがあります。流通量が多いということは、コストを抑えやすいことにもつながります。設計の自由度を保ちながら、予算とのバランスを取りやすい点は、大きな魅力だと感じています。
2.暮らしに合わせて変化できること
在来木造は、将来のリフォームやリノベーションにも柔軟に対応しやすい工法です。もちろん、鉄骨造のような大空間には限界があります。しかし、一般的な住宅であれば十分な設計の自由度があります。
木は加工しやすい素材なので、
「ここに配管を通したい。」
「部屋をもう少し広くしたい。」
といった将来の変更にも対応しやすく、暮らしの変化に合わせて住まいを育てていけるのが木造の魅力です。
3.時間が経つほど価値が増していくこと
今回のリノベーションで、改めて感じたのが木の力です。床下を調査すると、土台には「ヒバ」が使われていました。ヒバはシロアリに強い性質を持つ木材として知られています。そのおかげで、築45年という年月を経ても、土台は良い状態を保っていました。
また、室内には無垢材の柱や和室の天井など、当時の職人さんが丁寧につくった仕事が数多く残されていました。こうした素材は、年月を重ねることで味わいが増し、今では新しく手に入れようとすると、とても贅沢な材料になっています。だからこそ私は、自然素材は「少し高い材料」ではなく、「将来への資産」だと考えています。
自然素材を使った家は、建てるときの費用だけを見ると、少し高く感じることがあるかもしれません。しかし、30年、40年と暮らした先でリフォームやリノベーションをするとき、その価値は大きく変わります。傷んだ部分だけを直し、良いものはそのまま活かす。そんな住まいの育て方ができるのも、在来木造ならではの魅力です。
今回の現場を通して、私は改めて木という素材の力を感じました。新築のときだけではなく、その先の暮らしまで見据えて住まいを考える。そんな家づくりを、これからも続けていきたいと思っています。