エコ住宅は決して高くないって、どういうこと?
“快適そう”という印象は、本来それらを裏付けられるものがあってホンモノなのだと最近つくづく感じています。エコ住宅について勉強していくと、その奥深さに驚かされます。私たち作り手が見た目だけに惑わされないこと、みんなそれぞれに持っているお金の価値観についても向き合う必要性を感じています。
今回は「エコ住宅は決して高くない」というお話をしたいと思います。
まずは基本的なことからお伝えすると、住宅の性能は、耐震性、断熱・気密性、省エネ性の3つのバランスが大切です。耐震性能は建築基準法で定められており、構造計算を行って耐震等級という数値で性能を確かめられるようになっていますね。
(ちなみに、FU設計工房の構造計算は許容応力度計算を行い、耐震等級3を取得しています。>https://fu-design.jp/about/#about_feature2)
一方「エコ」に関わる断熱性、気密性も断熱等性能等級で性能を確かめられますが、室内の温熱環境は目に見えないものなので、「賃貸暮らしの時と比べて光熱費が抑えられた!」と喜びを実感していただくことはとても大切なことです。本来は住んでから分かる感覚的なことを設計の段階で家づくりに活かすためには、初期投資であるイニシャルコストの金額と、月々に支払うランニングコストが建てる前に理解できるようお伝えしたいと思っています。この二つのコストをどう感じるかは人それぞれですが、私は「エコ住宅は決して高くない」という結論に至っています。
具体的に説明すると、先日見学したパッシブエアコンの家を参考にこんな計算をしました。パッシブエアコンありを高気密高断熱の家とし、パッシブエアコンなしの家を一般的な家としたコストの比較です。
注目したいのは、性能が良くなっても月々の負担が高くなっていないことです。必然的にグレードアップした性能の恩恵は、健康に暮らせる時間へ良い影響がもたらされます。
FU設計工房が提案する「エコ住宅」については、これからも違う切り口で解説していきたいと思います。お楽しみ!