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TOYOKAWAの家

この家はFU設計工房の事務所を一角に構えた私の自邸です。夫婦と子ども4人が暮らす家として計画ました。敷地は、豊川市の区画整理事業地内の南東角地で、前面の南側には大きな道路(姫街道)が通っています。この道路は交通量が多く、慢性的な渋滞が発生するためプライバシーの確保を重視し、東側は建物に沿って一面を壁として、ドライバーや歩行者からの視線を遮るようにしました。

 

自邸では家づくりの打ち合わせにお越しいただくお客様のために、その提案となるような要素をたくさん詰め込んでいます。インナーガレージ、ピットリビング、畳コーナー、吹抜リビング、離れの寝室(和室)、回誘導線、坪庭、中庭、ソーラーパネル、井戸、薪ストーブなど、実際に見て体験していただけるようになっています。

 

この家での暮らしに求めたのは、設計士でもあり住まい手としての私の想いである「ゆとりを感じられること」です。そのためにこだわったのは建物と庭の関係性です。子育てや家事に忙しくキッチンに立つ時間が長い妻が、家の中で一番いい景色を眺めていられるようにしました。

 

また、以前の住まいでは上下階で暮らす方がいたため、常に子どもの足音を気にして暮らすストレスが私たちの悩みでした。その経験を参考に子ども部屋はインナーガレージの上にして、子どもに窮屈さを感じることなく生活できるように配慮しました。

 

「非日常を身近に感じられる空間」を実現したこの家は、庭によって建物の魅力を高め、植物による日射遮蔽の効果も期待できます。また、FU設計工房が地域に根ざした工務店を目指す上で、災害時には井戸水、薪ストーブ、ソーラーなどを備えた防災拠点として地域の方々に役立てていただきたいと思っています。

用途 事務所兼用住宅
敷地面積 331.01㎡
建築面積 170.14㎡
延床面積 217.86㎡
構造 木造
設計期間 2017年1月~2022年5月
工事期間 2022年5月~2023年3月