MAEHATAの家
土地探しからお手伝いさせて頂いた家づくりで、お客様が選んだのは、北東の角地でした。ここは閑静な住宅街で、東側の道路の向かいには大きな公園があり、公園の緑を存分に楽しめるよう計画しました。
周辺に住宅がある環境においてプライバシーを確保し、安心感を持って暮らせるようにする一方で、閉鎖的で窮屈にならず開放的な空間づくりをコンセプトとして、外で味わう自然を家の中でも感じられるような工夫を間取りで取り入れています。
玄関ホールからリビングに入ると化粧梁の天井に目が行きます。そこは吹き抜けになっており、積極的に公園の樹木が眺められるように配置した高窓からは光が差し込んできます。窓を高い位置に設けたおかげで、外部からの視線を自然に遮ることができます。また、土間リビングに植栽スペースを計画することで、日々の暮らしの中で自然をより身近に感じられるようになっています。東側にある居室は、コンパクトながらも地窓から落ち着いた光を取り込み、木の塀で囲われた庭を眺められる心地の良い居場所となりました。
この家の特徴でもあり、いろんな機能を果たしてくれるのがリビングの中央に設けた鉄骨階段です。上下階をつなぐ基本的な役割はもちろん、テレビ機器の収納スペースも兼ねており、インテリアとしても映える存在感があります。2階の廊下スペースを有効活用できるよう、お子さんの安全性を踏まえ落下防止用として造作した「本棚付手摺」により、ただの通路としての廊下が読書スペースに変わりました。また、寝室に設けた窓からは、ピクチャーウィンドウとして公園の緑を眺めながらベンチに座って一息つけれる場所にしました。
外部からの視線を空間のつくり方で自然に遮ったこの家は、光の陰影がわかりやすく落ち着きを感じられるグレーの色で室内全体を仕上げています。室内の樹木や木目との相性がよく、暮らしの豊かさをあたたかく包み込むようなお家となりました。
用途 | 専用住宅 |
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敷地面積 | 164.08㎡ |
建築面積 | 83.17㎡ |
延床面積 | 112.05㎡ |
構造 | 木造 |
設計期間 | 2022年7月〜2023年8月 |
工事期間 | 2023年8月〜2023年12月 |