防災を意識した安全な暮らしについて
「天災は忘れた頃にやってくる」という戒めがあります。最近は世界中のニュースが即時に届き、忘れることなく災害を意識するようになりました。
私たち住宅をつくる側としては、楽しい暮らしを考えることだけでなく、安全に暮らせる環境づくりの視点を持って仕事をしています。今回は、災害対策の家づくりとして気をつけることや活用できることについてお話したいと思います。
まず、間取りやデザインの前に検討しておきたいことです。それは、耐震性の高い家づくりをすることです。FU設計工房は耐震等級3を標準とし、真壁式パネル工法をおすすめして対策しています。
真壁式パネル工法の説明記事はこちら>>「今、最適な耐震性能を備えたFU設計工房の家づくり」https://fu-design.jp/blog/commitment/p434/
次に、災害時に困る水対策です。令和6年能登半島地震の被害では、断水によってトイレが使えなくて困るという声を耳にしました。簡易トイレを用意して対策する以外に、井戸水が役立つと思います。
我が家では、井戸を防災用としても使えるよう設置しました。水の汲み上げ方法は2つあります。日中は発電しているソーラーの電力でポンプを動かします。災害時には、延長コードを非常用電源に繋げば使えるしくみです。夜中は手動ポンプに切り替えて汲み上げも可能です。いずれも、定期的に正常に水を汲み上げられるか、井戸を枯らさないようにチェックしておくことが大切です。
もう一つは、薪ストーブの活用です。家が丈夫で地震の被害に耐えられるようにしておけば、災害時に薪ストーブも使えます。寒い時はこれで暖をとり、井戸で汲み上げた水は、電源不要でいつでもお湯がつくれるため、レトルト食品を温めることや体を拭いたりすることに利用できます。
これからの家づくりには、災害時の安全性を気にかけておく必要性をみなさんと共有していきたいと思います。