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駐車スペースのいろんなつくり方

駐車スペースのいろんなつくり方

住む人の暮らし方から考えてつくる注文住宅。そこには住まい手ならではのこだわりがいっぱい詰まっています。私たち設計士は実際に暮らし始めて使いやすさを感じていただけるよう、「こうしたい!」というお客様のご要望の奥に隠れている想いを確かめながら家をつくることがとても大切だと思っています。

 

そんなお客様のこだわりが表れやすい家づくりの要素でもある、駐車スペース。今回は人気のつくり方を2つ取り上げてメリットやデメリットを解説したいと思います。

 

一つは、ビルトインガレージ(インナーガレージ)です。これは、住宅の一部を駐車スペースとして活用するタイプです。

 

・メリット

外観の統一感が良くなる

シャッターも取り付け可能なので防犯性が高い

雨に濡れずに車の乗り降りができる

壁に囲われて屋根があるので、冬場は霜がつきにくい(朝、霜取りをしなくてもOK♪)

 

・デメリット

建築費用がかさむ

車2台を横並びとする場合は構造計算を行う必要がある

 

他には、道路いっぱいまで建物をつくれる点が良い反面、狭小地などでの工事では工事車両の駐車スペースが取りづらいです。そのため、他で駐車場を借りる費用も追加されると考えておくと良いでしょう。

もう一つは、カーポートタイプです。屋根と支柱だけで構成されたシンプルな駐車スペースで、家を建てた後につくる方も多いです。いいところは、インナーガレージよりも価格が抑えられることです。

 

一方で、注意点はデザイン性です。インナーガレージと違って、外観との統一感が取りにくいため、建物の邪魔をしないよう配慮する必要があります。外構工事として既製品のカーポートを取り付ける場合は、計画段階からよく話し合っておくようにしてください。

 

駐車場から家へ入るまで、雨に濡れずに移動できるような家づくりのご要望は子育て中の方やOB様で介護のご経験のある方からいただいたことがあります。家づくり全体の予算や敷地の中での配置計画にも影響がありますので、家づくりの早い段階から計画をしておくことをおすすめしたいと思います。