階段の位置はどう決める?
「階段」はお客様にとって「1階と2階を繋ぐ空間」という存在で、適切な位置に要求通りのカタチであればOK!という方も多いと思います。しかし、階段は間取りにとっての名脇役。一目置かれる理由はどこにあるのでしょう?間取りへの取り入れ方を解説しながら一緒に考えてみましょう。
【お客様にヒアリングする内容:階段の要望は?】
まず、FU設計工房の家づくりヒアリングシートでは、階段の位置を下記の3つから選んでもらっています。
- 玄関から直接上がる
- リビング階段
- リビングスルー階段
その他、確認する内容として、
・昇降方法(直通階段、廻り階段)
・素材(木製、鉄製)
・階段を見せたいか、見せたくないか です。
これらの質問からどんな階段がいいかイメージを膨らませ、間取りに落とし込んでいきます。
【リビング階段の注意点:温熱環境に影響あり!?】
見た目の華やかさがあるリビング階段ですが、室内の温熱環境の面では住み心地への影響をふまえた対策が必要です。階段部分が吹き抜けになってしまうため、冬は暖気が昇りやすくなってしまいます。対策としては、天井部分へシーリングファンを取り付けて空気を循環させ室内の温度の均一化を図ります。他には、建具を用いて昇降部分を区画する方法も検討できることを知っておいていただきたいと思います。
【TOYOKAWAの家を参考に】
TOYOKAWAの家はリビングに吹抜けがあることで、階段の位置がムーズに決まった事例です。「②リビング階段、廻り階段、鉄製、見せるタイプ」の階段になっています。
こちらはTV上部に階段を設置することで、リビングのスペースをなるべく減らすことなく取り入れる工夫をしたお家です。
・TOYOKAWAの家 施工例
https://fu-design.jp/works/new_house/p472/
階段は1階と2階を行き来するためにあるだけでなく、居住スペースへの影響やインテリアの要素も含む、存在感が大きな部位です。名脇役によって名作が生まれるように、お客様に長く愛されるような家をじっくり丁寧に検討して提案していけたらと思います!