土間スペースの特徴と上手な取り入れ方

室内と屋外の中間に位置する土間。縁側のお話しとも共通して、家づくりに取り入れてみたい間取りではないでしょうか。特に土間は趣味をお持ちの方や小さなお子さんがいるご家族にとって使い勝手がいいスペースですね。
そこで、今回は土間の特徴やスペースの取り入れ方について解説したいと思います。
土間とは室内でありながら土足で歩ける空間です。多くの土間はコンクリートで仕上げていますので、汚れても水洗いしやすいです。メリットはコンクリート素材による夏場の気持ち良さで、デメリットは冬場やはり冷たいということです。
もう一つの特徴は、蓄熱体の役割を果たす点です。例えば土間スペースを南側に設けて小上がりの床にすると、冬場のダイレクトゲインを活用して太陽熱を蓄えることができます。その熱は陽が落ちてから室内に放熱され、じんわりとした温かさが味わえます。
また、最近は趣味が多様化し、住まいの一角にそのスペースを確保する家づくりも一般的になりました。釣り道具や自転車のメンテをしたい方にとって、夏の暑さや冬の寒さを解消しながら汚れても家族に遠慮することなく使えるスペースとして人気です。
では、そんな土間スペースを他の空間とどう区切るか?
こちらは家族とのコミュニケーションにも関わりますので丁寧に考えたいところです。リビングとつなげる場合は、寒さ(冷気)や虫の侵入対策として建具で仕切るのがおすすめです。さらに引込戸にすると広がりを感じられ、建具が3枚分くらいあるとより開放感を味わえます。また、土間を土足にしない場合は、靴を脱ぐ場所と床に2〜3センチの段差をつけるご提案をしています。
FU設計工房の事務所の床はコンクリートです。靴を脱いで過ごすため土間床という感じになっていて、冬場は一度温まると冷えにくい感覚を実感しながら仕事をしています。このように、土間スペースをリビングとつながってつくる場合は床とのテイストの違いを感じられます。施工事例でもご紹介していますので、参考になさってください。
MAEHATAの家
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